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著:朝比奈あすか
電車の待ち時間が暇で短めの小説を物色していて、なんとなく手に取った作品。
はじめて読む作家さんは、まず文体に馴染むところから入る。
普通に面白い作品ではあったけれど、主人公の女性のプライドの高さに弱冠ついていけず、深いところでの共感が出来なかった。
「こういう風に育ったなら多分こういう考え方をするんだろなあ」くらいぼんやりとしか噛み砕けなかったので、夢中になる類の物語ではなかったです。
どんなヒトも挫折とは隣り合わせで、挫折することを想像するのは時として、実際に挫折してしまうよりも自分を小さくしてしまう・・・そういう部分についてよく描かれていたと思います。
電車の待ち時間が暇で短めの小説を物色していて、なんとなく手に取った作品。
はじめて読む作家さんは、まず文体に馴染むところから入る。
普通に面白い作品ではあったけれど、主人公の女性のプライドの高さに弱冠ついていけず、深いところでの共感が出来なかった。
「こういう風に育ったなら多分こういう考え方をするんだろなあ」くらいぼんやりとしか噛み砕けなかったので、夢中になる類の物語ではなかったです。
どんなヒトも挫折とは隣り合わせで、挫折することを想像するのは時として、実際に挫折してしまうよりも自分を小さくしてしまう・・・そういう部分についてよく描かれていたと思います。
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著・関口尚
二人の高校生の少年が、いつも通う映画館にいる女性店員へ恋をする青春物語。
映画の評論をネットに綴っているうつ病の女性が、その映画館の女性ではないかと疑い始め、接近していくほどに女性の素顔に迫ってゆき、やがて少年達の恋心に衝撃をもたらす。
非常に爽やかなタッチで描かれた作品でした。
高校生にしては台詞やモノローグがオトナっぽすぎるなと思ったし、日常で使わない言葉が多くて感情移入しづらかったけれど、物語は面白かったです。
二人の高校生の少年が、いつも通う映画館にいる女性店員へ恋をする青春物語。
映画の評論をネットに綴っているうつ病の女性が、その映画館の女性ではないかと疑い始め、接近していくほどに女性の素顔に迫ってゆき、やがて少年達の恋心に衝撃をもたらす。
非常に爽やかなタッチで描かれた作品でした。
高校生にしては台詞やモノローグがオトナっぽすぎるなと思ったし、日常で使わない言葉が多くて感情移入しづらかったけれど、物語は面白かったです。
著:江國香織
ともだちのふーたんから借りて読んでみました。
江國さんの短編集はたしか1冊だけ持っていると思いますが、ちゃんとした長い物語を読むのは初めて。
物語の最初から引き込まれる作品でした。
狂気にも似た恋心を抱いて、何にも捕らわれず、何処にも留まらず、ただ愛する人との再会のために生きる女性と、その女性の宝である一人娘との視点が交差しながら展開していく物語。
異常なまでの恋心には共感し難いところですが、この物語ではその異常な母親を冷静に見つめる娘の心の内が非常に読者にとって救いになるなと。
ラストはちょっと、納得いかない感じだったけど、面白かったです。
今度はまた違う作品も読んでみたいところ。
ともだちのふーたんから借りて読んでみました。
江國さんの短編集はたしか1冊だけ持っていると思いますが、ちゃんとした長い物語を読むのは初めて。
物語の最初から引き込まれる作品でした。
狂気にも似た恋心を抱いて、何にも捕らわれず、何処にも留まらず、ただ愛する人との再会のために生きる女性と、その女性の宝である一人娘との視点が交差しながら展開していく物語。
異常なまでの恋心には共感し難いところですが、この物語ではその異常な母親を冷静に見つめる娘の心の内が非常に読者にとって救いになるなと。
ラストはちょっと、納得いかない感じだったけど、面白かったです。
今度はまた違う作品も読んでみたいところ。
著・吉本ばなな
この自選選集、4巻を買った日付を調べたら去年の8月で、時の流れの速さを感じました。
今回は3巻を購入。
この巻は私の好きな作品だらけでした。
キッチンは言わずもがな名作として有名な作品だし、ムーンライト・シャドウも良い。
そしてハードラックも大好きな作品。
N・Pは初めて読む作品だったのですが、これまたすっごい良かった。
「ノース・ポイント」という意味らしいです。
書き下ろし短編小説の「野菜スープ」も、とても良い作品でした。
ばななさんの小説は、人の死について描かれているものが、宗教について描かれているのと同じくらい多い。
決して避けられないもの、必ずいつか起こることだからこそ、なにひとつ嘘の無い感情で書かれた文章にとても共感するし、救われる部分があります。
著・よしもとばなな
ばななさん久々の新作!
しかもこれ、「ハチ公の最後の恋人」のその後が描かれていて、ハチ公~好きな私には最高でした。
なんとなく丸みを帯びた文章に、相変わらずの切れ味のするどさがあいまって、なんとも心地よく読み終えることが出来ました。
ハワイの美しくも力強い景色とか、風が身体をすりぬける感じとか、文章を通して情感たっぷりに伝わってきて、すごく良かった。
ますますハワイに行きたい気持ちに火がついてきました。
ハワイ行こう。うん。
ばななさん久々の新作!
しかもこれ、「ハチ公の最後の恋人」のその後が描かれていて、ハチ公~好きな私には最高でした。
なんとなく丸みを帯びた文章に、相変わらずの切れ味のするどさがあいまって、なんとも心地よく読み終えることが出来ました。
ハワイの美しくも力強い景色とか、風が身体をすりぬける感じとか、文章を通して情感たっぷりに伝わってきて、すごく良かった。
ますますハワイに行きたい気持ちに火がついてきました。
ハワイ行こう。うん。
著・吉本ばなな
私が読んだ、ばなな先生の小説の中で、最も切なくて幸せな恋の形が描かれている作品だと思う。
こんなにも誰かを愛せたら、愛されたら幸せだと思う。
二人の恋模様に胸がきゅーんとなります。
勿論ばなな作品なので普通の少女漫画みたいな恋物語ではないけど、根っこにあるのは、どんな少女漫画よりも純粋で可愛くて綺麗なものだなと思いました。
ハネムーンとかアムリタが好きな人にオススメ。
私が読んだ、ばなな先生の小説の中で、最も切なくて幸せな恋の形が描かれている作品だと思う。
こんなにも誰かを愛せたら、愛されたら幸せだと思う。
二人の恋模様に胸がきゅーんとなります。
勿論ばなな作品なので普通の少女漫画みたいな恋物語ではないけど、根っこにあるのは、どんな少女漫画よりも純粋で可愛くて綺麗なものだなと思いました。
ハネムーンとかアムリタが好きな人にオススメ。
著・吉本ばなな
ばなな先生の随分前の作品です。
以前に一度借りて読んだことがあった作品を文庫で購入。
この作品のあらすじをどういう風に説明すればいいのかがは非常に難しい。
大事な友人を亡くした、どうしようもない喪失感。
そこから少しずつ蘇生していく主人公の物語。
深い眠りの世界にいるような、不確かなものに囲まれながらの生活から、少しずつ現実の世界に向かっていく感じに、ほんのりとした感動があります。
物語り自体は地味だけど、ゆっくりと言葉を飲み込んでいくことである種の癒しを得られる作品だと思う。
ばなな先生の随分前の作品です。
以前に一度借りて読んだことがあった作品を文庫で購入。
この作品のあらすじをどういう風に説明すればいいのかがは非常に難しい。
大事な友人を亡くした、どうしようもない喪失感。
そこから少しずつ蘇生していく主人公の物語。
深い眠りの世界にいるような、不確かなものに囲まれながらの生活から、少しずつ現実の世界に向かっていく感じに、ほんのりとした感動があります。
物語り自体は地味だけど、ゆっくりと言葉を飲み込んでいくことである種の癒しを得られる作品だと思う。
著・村上春樹
なかなか不思議な雰囲気の短編集でした。
どの物語も、通常の世界の色よりもひとつトーンを落とした感じ。
暗い…とまでは言わないけれど、なんていうか重たい。
どれも短い作品ばかりなのに、あんまりページが進まなかった。
村上作品は短編より長編の方が好きかも。
なかなか不思議な雰囲気の短編集でした。
どの物語も、通常の世界の色よりもひとつトーンを落とした感じ。
暗い…とまでは言わないけれど、なんていうか重たい。
どれも短い作品ばかりなのに、あんまりページが進まなかった。
村上作品は短編より長編の方が好きかも。
著・川上弘美
『センセイの鞄』を読んで以来、すっかりファンになりました。
『おめでとう』は12の作品が収録された短編集。
作品ごとにきっちりと色が違って、作品ごとに登場人物がそれぞれしっかり生きているなと。
悲しいわけでも嬉しいわけでもなく何故か胸がきゅんとなって、今にも涙がこぼれそう。
そういう瞬間が優しく描かれているのがとても好きです。
決してメルヘンなわけではないけれど、少女漫画を読んでいるときと似た気持ちになります。
『センセイの鞄』を読んで以来、すっかりファンになりました。
『おめでとう』は12の作品が収録された短編集。
作品ごとにきっちりと色が違って、作品ごとに登場人物がそれぞれしっかり生きているなと。
悲しいわけでも嬉しいわけでもなく何故か胸がきゅんとなって、今にも涙がこぼれそう。
そういう瞬間が優しく描かれているのがとても好きです。
決してメルヘンなわけではないけれど、少女漫画を読んでいるときと似た気持ちになります。
著・村上春樹
村上氏の短編集。
表題作の『TVピープル』をはじめ、どの物語もとても不思議な設定にも関わらず、極めて日常的視点で描かれていて、なんとも面白かった。
村上氏の小説はどれも、淡々とした文章なのに頭の中にねっとりと絡みついてしばらく離れない中毒性があると思う。
あまりにも非凡な発想力に毎度驚かされます。
村上氏の短編集。
表題作の『TVピープル』をはじめ、どの物語もとても不思議な設定にも関わらず、極めて日常的視点で描かれていて、なんとも面白かった。
村上氏の小説はどれも、淡々とした文章なのに頭の中にねっとりと絡みついてしばらく離れない中毒性があると思う。
あまりにも非凡な発想力に毎度驚かされます。
著・川上弘美
『センセイの鞄』のもうひとつの物語。
「わたし」が「センセイ」に語る「昔の話」。
素敵なイラストと、温かみのある文章にほっこりしました。
『センセイの鞄』を読んでいなくても、独立したショートストーリーとして読める小説だと思います。
『センセイの鞄』のもうひとつの物語。
「わたし」が「センセイ」に語る「昔の話」。
素敵なイラストと、温かみのある文章にほっこりしました。
『センセイの鞄』を読んでいなくても、独立したショートストーリーとして読める小説だと思います。
著・吉田修一
新宿でオカマと同棲する主人公(男)の、風変わりな日常の物語。
設定が非凡なので、読み始めはついていき難かったけれど、登場人物それぞれに人間味があって引き込まれました。
特にオカマの閻魔ちゃんは優しくて寛大で料理も得意で、とても素敵。
主人公はダメ人間なのだけど、閻魔ちゃんに嫌われない為により一層のダメ人間を演じている部分が垣間見えて、大事な人に対して自信がなくて自分を表面に出せない弱い部分なんかに共感しました。
テーマ的には決して爽やかなものではない筈なのに、読後感はやけに爽やかな物語で、私はとても好きでした。
新宿でオカマと同棲する主人公(男)の、風変わりな日常の物語。
設定が非凡なので、読み始めはついていき難かったけれど、登場人物それぞれに人間味があって引き込まれました。
特にオカマの閻魔ちゃんは優しくて寛大で料理も得意で、とても素敵。
主人公はダメ人間なのだけど、閻魔ちゃんに嫌われない為により一層のダメ人間を演じている部分が垣間見えて、大事な人に対して自信がなくて自分を表面に出せない弱い部分なんかに共感しました。
テーマ的には決して爽やかなものではない筈なのに、読後感はやけに爽やかな物語で、私はとても好きでした。
著・角田光代
どこにでもあるごくフツーな家庭。
家族同士では隠し事を一切しないというモットーを掲げ、それがきちんと守られている幸せな家庭…な筈だが、実はそれぞれが誰にも言えない秘密を抱え過ごしていた。というようなストーリー。
登場人物それぞれの視点で物語が切り替わるオムニバス形式の小説。
それぞれが抱く秘密を覗きみる感覚で面白かった。
どこにでもあるごくフツーな家庭。
家族同士では隠し事を一切しないというモットーを掲げ、それがきちんと守られている幸せな家庭…な筈だが、実はそれぞれが誰にも言えない秘密を抱え過ごしていた。というようなストーリー。
登場人物それぞれの視点で物語が切り替わるオムニバス形式の小説。
それぞれが抱く秘密を覗きみる感覚で面白かった。
著・よしもとばなな
久々の新作。
ハワイが舞台の短編集。
表題作の「まぼろしハワイ」がとても好き。
やはりばななさん大好きだなーと改めて思いました。
多くの人を魅了してやまないハワイという場所の持つパワーが、物語を通してビシビシ伝わってきて、ますますハワイに行きたくなりました。
久々の新作。
ハワイが舞台の短編集。
表題作の「まぼろしハワイ」がとても好き。
やはりばななさん大好きだなーと改めて思いました。
多くの人を魅了してやまないハワイという場所の持つパワーが、物語を通してビシビシ伝わってきて、ますますハワイに行きたくなりました。
著・川上弘美
ここ最近読んだ小説の中で特に感動した小説でした。
「センセイ」と「わたし」の穏やかで絆の深い恋模様に思わずきゅんとなる作品。
台詞とモノローグの境界線を曖昧にした文章が印象的。
ここ最近読んだ小説の中で特に感動した小説でした。
「センセイ」と「わたし」の穏やかで絆の深い恋模様に思わずきゅんとなる作品。
台詞とモノローグの境界線を曖昧にした文章が印象的。