著・川上弘美
10篇からなる連作集。
この小説の構成はほんとうに凄い。
前後するそれぞれの時代の中に、共通して登場する「ニシノユキヒコ」。
ある女性には「ニシノくん」と呼ばれ、また別の女性には「幸彦」と呼ばれ、更に別の女性には「西野くん」、「ユキヒコ」、「ニシノさん」…そんな風に様々な女性から様々な時代に様々な呼ばれ方をする男性。
彼と関わった女性10人のそれぞれの物語は、独立した短編としても充分楽しめるものでありながら、オムニバス作品としてこれほど優れた物語は他にない!と思うほど面白かったです。
この小説の素晴らしさを私では到底うまく説明も出来ませんが、とにかく凄いと思いました。
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