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著・柳田国男
日本に昔から語り継がれてきた昔話が沢山収録された文庫。
ものすごくメジャーなものから、世間的には知られていないものまで色々あって面白かった。
昔話というのは基本は同じでも地方によって細部が変わるようなので、自分が幼い頃から知っていた物語との違いを比べながら読むと楽しいかも。
日本に昔から語り継がれてきた昔話が沢山収録された文庫。
ものすごくメジャーなものから、世間的には知られていないものまで色々あって面白かった。
昔話というのは基本は同じでも地方によって細部が変わるようなので、自分が幼い頃から知っていた物語との違いを比べながら読むと楽しいかも。
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著・宮本輝
宮本氏のデビュー作。
短編2作収録の文庫本。
ものすごくよかったです。
泥の河では、戦後間もなく、高度経済成長を始める前の大阪の町と、そこにさまざまな形で生きる人々が力強く描かれていました。
陰鬱な世界観の中にも色気を含んだ文章。
登場人物たちの表情が、まるで実際に見ているかのように頭の中に浮かびます。
もう一作の蛍川では、登場人物の心の動きの繊細さを見事に描ききっていて、登場人物達と共に感情が激しく揺れました。
蛍狩りに行き、現実とは思えない程の蛍を目にするシーンでは、文章の比喩の美しさにため息がでるほどでした。
とても感動した作品でした。
宮本氏のデビュー作。
短編2作収録の文庫本。
ものすごくよかったです。
泥の河では、戦後間もなく、高度経済成長を始める前の大阪の町と、そこにさまざまな形で生きる人々が力強く描かれていました。
陰鬱な世界観の中にも色気を含んだ文章。
登場人物たちの表情が、まるで実際に見ているかのように頭の中に浮かびます。
もう一作の蛍川では、登場人物の心の動きの繊細さを見事に描ききっていて、登場人物達と共に感情が激しく揺れました。
蛍狩りに行き、現実とは思えない程の蛍を目にするシーンでは、文章の比喩の美しさにため息がでるほどでした。
とても感動した作品でした。
著・藤原紀香
すごい面白かったです。
文章はごく普通の日記的で読みやすかった。
陣内さんとの出会いから結婚に到るまでのエピソードは、なんとも微笑ましかったです。
仕事に対する真っ直ぐな情熱や、プロ意識の高さもとても素晴らしい。
彼女にしか出来ない役割をきちんと知り、それを使命としてひたむきに実行していくパワフルさに、とにかく読んでいて励まされるし元気を与えてくれる一冊だと思います。
内面から溢れ出る魅力が、彼女を一層美しく輝かせるのだなぁと。
最後の章は紀香さんが携わっているボランティア関連のお話しでしたが、ずっと涙が止まらないくらい沢山心が動いたし、今の自分にも何か出来るのではないか、例えそれが世間一般的に「偽善」と呼ばれるものであっても、何かするべきではないのかと、深く考えさせられました。
彼女に影響を受けて、同じような想いを抱き行動を始める人はきっと沢山いると思います。
多くの人の心を動かすというのは、誰にでも出来ることではありません。
けれど自分が何かをひた向きに伝えようとすれば、少なくとも周りにいる身近な人には伝わるものだと思うので、世界を変えていきたいと願うなら、まずは自分の在り方から見つめなおして行動していかねばなと思いました。
女優として、女性として、そして人間として、素晴らしいエネルギーを発する彼女の、背伸びしないありのままの姿をみることが出来る一冊。
おすすめです。
すごい面白かったです。
文章はごく普通の日記的で読みやすかった。
陣内さんとの出会いから結婚に到るまでのエピソードは、なんとも微笑ましかったです。
仕事に対する真っ直ぐな情熱や、プロ意識の高さもとても素晴らしい。
彼女にしか出来ない役割をきちんと知り、それを使命としてひたむきに実行していくパワフルさに、とにかく読んでいて励まされるし元気を与えてくれる一冊だと思います。
内面から溢れ出る魅力が、彼女を一層美しく輝かせるのだなぁと。
最後の章は紀香さんが携わっているボランティア関連のお話しでしたが、ずっと涙が止まらないくらい沢山心が動いたし、今の自分にも何か出来るのではないか、例えそれが世間一般的に「偽善」と呼ばれるものであっても、何かするべきではないのかと、深く考えさせられました。
彼女に影響を受けて、同じような想いを抱き行動を始める人はきっと沢山いると思います。
多くの人の心を動かすというのは、誰にでも出来ることではありません。
けれど自分が何かをひた向きに伝えようとすれば、少なくとも周りにいる身近な人には伝わるものだと思うので、世界を変えていきたいと願うなら、まずは自分の在り方から見つめなおして行動していかねばなと思いました。
女優として、女性として、そして人間として、素晴らしいエネルギーを発する彼女の、背伸びしないありのままの姿をみることが出来る一冊。
おすすめです。
著・村上春樹
村上氏のデビュー作。
独特な言葉の運びはこのデビュー作からすでに健在。
乾いた空気、どうしようもない虚無感、心の底に秘めた熱い感情。
全体的に淡々としていて、少しほろ苦い。
誰にとっても青春時代の情景を呼び起こされるような作品ではないかと。
村上氏のデビュー作。
独特な言葉の運びはこのデビュー作からすでに健在。
乾いた空気、どうしようもない虚無感、心の底に秘めた熱い感情。
全体的に淡々としていて、少しほろ苦い。
誰にとっても青春時代の情景を呼び起こされるような作品ではないかと。
著・よしもとばなな
14歳の主人公と、20代後半の男性との小さく可愛らしい恋の物語。
年齢だけみると歳の差が凄いことなってますけれど、物語はとにかく可愛いし、出ている登場人物達がとにかく誰に対しても正直で真っ直ぐなので、読んでいてもいやらしくないし、キラキラ輝く宝石のような物語でした。
14歳で初恋っていうのは結構遅い方だと思うのですが、それというのも主人公が育った環境によって少し大人っぽく、子供である自分、子供らしくいたい自分を客観的に見ているからなんだという部分も伝わりやすく描かれていて、とても感情移入しやすかったです。
少しファンタジック色を織り交ぜながらも、現実的にどうしてもうまくいかない部分などもしっかり描かれており、二人の恋の行方にドキドキしました。
これを少女漫画にしたら、きっととても素敵な漫画になるだろなーと。
そしてこの本の挿絵がめちゃくちゃ可愛い!!ので、挿絵を眺めるだけでも凄くぽわんと幸せな気持ちになれます。
著・林真理子
林さんのエッセイにかなりはまりつつあります。
このエッセイは林さんが28歳の頃に執筆されたものらしいのですが、内容が赤裸々且つ攻撃的で凄く面白かったです。
芸能人の名を実名で挙げて「この人が大嫌いなんです」と書いてあったのにはひっくり返りそうになりました。
キレイ事や体裁などブチ壊した真理子節の炸裂ぶりに、恐怖と同時に爽快感も得られるエッセイ。
林さんのエッセイにかなりはまりつつあります。
このエッセイは林さんが28歳の頃に執筆されたものらしいのですが、内容が赤裸々且つ攻撃的で凄く面白かったです。
芸能人の名を実名で挙げて「この人が大嫌いなんです」と書いてあったのにはひっくり返りそうになりました。
キレイ事や体裁などブチ壊した真理子節の炸裂ぶりに、恐怖と同時に爽快感も得られるエッセイ。
著・武者小路実篤
タイトルの通り、この作品の中には愛と死、その両極に位置するものがぎゅっと詰まっています。
自分の愛する人の死が、いかに辛く悲しいかがひしひしと伝わってくる物語でした。
なんともいえない虚無感。嵐のような孤独感。
それでも生きてく、生きていこうとする主人公の前向きな姿に心うたれました。
文章はとても読みやすく、すっと感情移入出来ます。
登場人物たちの嫌味のない言動行動にも好感が持てて、悲しい物語ながら何処か爽やかな雰囲気を携えている作品。名作です。
タイトルの通り、この作品の中には愛と死、その両極に位置するものがぎゅっと詰まっています。
自分の愛する人の死が、いかに辛く悲しいかがひしひしと伝わってくる物語でした。
なんともいえない虚無感。嵐のような孤独感。
それでも生きてく、生きていこうとする主人公の前向きな姿に心うたれました。
文章はとても読みやすく、すっと感情移入出来ます。
登場人物たちの嫌味のない言動行動にも好感が持てて、悲しい物語ながら何処か爽やかな雰囲気を携えている作品。名作です。
著・中谷美紀
女優中谷美紀さんのインド旅行記の第2弾。
今回の旅の舞台は南インド。
この南インド編では、中谷さんが精神的に結構ギリギリになっていく感じが危うくて、「この人なんでこんな思いをしてまで旅行をしているんだろう」と不思議に思いましたが、それも含めてなかなか面白かったです。
様々な寺院についてや、インドの神々についてのお話はかなり興味深く勉強になります。
ガネーシャの頭が象である理由とかの神話の類が凄く面白かった。
けれど、観光以外でインド人に騙されたり、嫌な思いをさせられる場面も多く見受けられ、読めば読む程インドにはあんまり行きたくないなと思ってしまいます。
凄く興味が湧いたと同時に私はインドの旅行は無理だわと。
英語が完璧に話せて信頼出来る人が一緒なら、行ってみたい気もします。
読み物としては文章も内容も充実しているので、彼女の文章が好きな人にはお勧めです。
インドに旅行しようと思ってる人は、読んでおくと「こういうコトに気をつけた方がいい」っていうのが勉強になるかも。
著・瀬尾まいこ
23歳のOLが自殺を図るが失敗し、そこから徐々に立ち直っていく物語。
普通に面白いのだけれど、主人公の性格の軟弱さが気になる。
意思がハッキリしなくて流されやすいので、イラっとする部分が多かった。
あと、たいして人生に苦労もしていないのに自殺を図ろうとするのも共感出来ないなと。
人間関係が上手くいかないのは本人に問題があるわけだし、仕事が出来ないのも自分の努力が足りない所為。
どちらも状況の改善はそれ程難しいコトでは無いのに、何も努力せず「生きていても仕方がない」と決めてしまう主人公を、読み手としてどうしても応援出来ないのが正直なところでした。
物語の主人公を好きになるか、主人公の気持ちや行動に共感・納得出来るか、というのは物語を好きになるかどうかの大きなポイントですね。
23歳のOLが自殺を図るが失敗し、そこから徐々に立ち直っていく物語。
普通に面白いのだけれど、主人公の性格の軟弱さが気になる。
意思がハッキリしなくて流されやすいので、イラっとする部分が多かった。
あと、たいして人生に苦労もしていないのに自殺を図ろうとするのも共感出来ないなと。
人間関係が上手くいかないのは本人に問題があるわけだし、仕事が出来ないのも自分の努力が足りない所為。
どちらも状況の改善はそれ程難しいコトでは無いのに、何も努力せず「生きていても仕方がない」と決めてしまう主人公を、読み手としてどうしても応援出来ないのが正直なところでした。
物語の主人公を好きになるか、主人公の気持ちや行動に共感・納得出来るか、というのは物語を好きになるかどうかの大きなポイントですね。
著・村上春樹
この作品すごく面白かったです。
不思議なコトが起こる物語だけれど、基本的には純粋な恋物語だと思った。
淡々と紡ぎ出される文章の至る部分に、思わず何度も読み返してしまう素晴らしい比喩表現が散りばめられていて飽きるコトなく読み進められます。
誰もが孤独で、誰かを愛していて、誰かに愛されている。
時には距離を縮めながら、時には遠く離れながら、心の中の誰にも侵されたくない領域を守りながらも必死で他人を求める登場人物達の姿にはとても共感出来ました。
物語の中で起こる事件については真相が読者にも明かされないのだけれど、それは突き放すような沈黙ではなく、想像力を生かすことの出来る余白なのだと私は思う。
人によっては「結局あれはなんだったの?」と思うかも知れないけれど、自由に物事を想像するコトを楽しむコトが出来れば、この物語を読んだ後の満足感は大きいのではないかと。
この作品すごく面白かったです。
不思議なコトが起こる物語だけれど、基本的には純粋な恋物語だと思った。
淡々と紡ぎ出される文章の至る部分に、思わず何度も読み返してしまう素晴らしい比喩表現が散りばめられていて飽きるコトなく読み進められます。
誰もが孤独で、誰かを愛していて、誰かに愛されている。
時には距離を縮めながら、時には遠く離れながら、心の中の誰にも侵されたくない領域を守りながらも必死で他人を求める登場人物達の姿にはとても共感出来ました。
物語の中で起こる事件については真相が読者にも明かされないのだけれど、それは突き放すような沈黙ではなく、想像力を生かすことの出来る余白なのだと私は思う。
人によっては「結局あれはなんだったの?」と思うかも知れないけれど、自由に物事を想像するコトを楽しむコトが出来れば、この物語を読んだ後の満足感は大きいのではないかと。
著・林真理子
二人の女性がヒロインの物語。
二人は親友同士で、ひとりは宝塚歌劇団に所属、もうひとりは有名な大会社の孫娘で、出版社に勤める。
二人とも普通以上に裕福で優雅な家庭環境に育ち、少しばかり俗世間から距離を置いた人生を歩んでいる。
その為、スーパー一般人な私には非現実的であり、全くの別世界の物語で世界観は共有し難かった。
けれど、宝塚歌劇団の内部事情についての描写はかなり面白い。
芸能関係中心のシーンも多いので、華やかだし興味もそそられる。
見所は、ふわふわと甘く幸せな人生を歩んできた二人のヒロインがそれぞれ、屈辱や絶望を味わうところでしょうか。
それまでは人形のように生きてきた二人が、永遠の幸せなどないコトを知り初めて人間味を帯びていく、その過程が好きでした。
なんてこと無い物語だけれど、自分とは無縁な世界を垣間見る面白さはありましたね。
著・武者小路実篤
題名くらいは知っていたけれど、読むのは全くの初めて。
主人公の青年の物凄くひとりよがりな恋物語。
なかなか面白くて夢中になりました。
古い作品なので、言葉の言い回しや漢字の使い方に感心するコトが多かったです。
題名で物語の結末はもうほとんど分かっていたけれど、この作品では主人公の親友の、言葉や態度に注目するのが私は面白かったです。
主人公があまりにも単純すぎて馬鹿だなぁと思わずにはいられませんが、それはきっと彼の愛すべき部分なのだと思います。
人間というのは結局、どんな時でも自分が一番可愛いものだなぁと実感させられる物語でした。
題名くらいは知っていたけれど、読むのは全くの初めて。
主人公の青年の物凄くひとりよがりな恋物語。
なかなか面白くて夢中になりました。
古い作品なので、言葉の言い回しや漢字の使い方に感心するコトが多かったです。
題名で物語の結末はもうほとんど分かっていたけれど、この作品では主人公の親友の、言葉や態度に注目するのが私は面白かったです。
主人公があまりにも単純すぎて馬鹿だなぁと思わずにはいられませんが、それはきっと彼の愛すべき部分なのだと思います。
人間というのは結局、どんな時でも自分が一番可愛いものだなぁと実感させられる物語でした。
著・中谷美紀
好きな女優の一人である中谷美紀さんの、インド旅行のエッセイ。
30日以上にも及ぶ長い旅で経験した、日本では味わえない雰囲気や出来事が沢山描かれている。
中谷さんの文章を拝見させて頂いたのは今回が初めてなのですが、ボキャブラリーの多さと表現力の豊かさ、そしてところどころに散りばめられたユーモアな部分など、長いエッセイでも飽きるコトなく最後まで読み終えました。
このエッセイを読むコトで彼女の容姿だけではない美しさの理由も分かる気がします。
ただ、このエッセイを読んでインドに行きたくなるかどうかは別かも。
良い面も悪い面もストレートに描かれているので、不衛生な場所や危険な場所にはなるべく行きたくない私としては、インドへ旅するのは何かと煩わしそうだなぁというのが正直なところです。
なかなか忙しくて旅行に行けない人は、これを読んでインドへ行った気になるのも良いかと。