著・川上弘美
短編集なのですけど、表題作の『蛇を踏む』が凄い。
安いホラー映画よりよっぽど怖い。
正確に言えばホラーではないのだけれど、一体どういう人生を歩めばこういう物語が出てくるのかなと。
その非凡な発想力に思わず唸ってしまいます。
この作品は芥川賞受賞作品らしいです。
当時この作品を評価するのは相当難しかったのではないかと想像します。
他と比べようがない作品だと思うので。
あとの2編『消える』『惜夜記』も凄い物語です。
ファンタジーさも兼ね備えていながら、どちらも人間の心に潜む残酷さを滑稽に描いている気がします。
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