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宮本輝・著
関西に住む身として、馴染み深い道頓堀付近を舞台にしたこの小説は、とても心に沁みました。
幾重にも重なる様々な人生の個性が見事に繊細に描かれていて、いくつもの人生を疑似体験したかのような感覚を得ました。
宮本氏の情景描写はどの小説も本当に素晴らしいと思う。
道頓堀川の淀んだ水の感じ、それが朝と夜で違う表情に変わる様子。
人々が行き交う街の音も匂いも、そこにいる人々の声も聞こえてくるような。
戦後間もない日本を、自分という生き方を模索しながら生きている人々の力強さに励まされる。
良い小説でした。
かなり大人向けの小説ですね。
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