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著:島崎藤村

これまでの人生で島崎藤村の作品を読んでこなかったけれど、Kindleで作品集があったので、電車の中で読むために購入。

たくさんの作品が収録されているのですが、島崎藤村と言えばこの作品かなと思い、『破戒』を最初に読むことにしました。

戒めの意味も、それを破るということがどういうことかも、読むまでは全く知らなかった(仮に学生証時代授業で学んでいたとしても記憶にない)ので、テーマのあまりの深刻さにとまどいました。

同和教育については、学生時代に道徳の授業で学んでいるものの、この『破戒』を読むまでは考える機会さえなかったことに気づきました。

この作品をきっかけに、現代の差別について調べたところ、いまでも差別を受けている人びとがいることを知り、衝撃というか、同じ世界のこととは受け入れることができませんでした。

『破戒』の主人公丑松は苦しみの果てに、僅かな光を見つけたけれど、そこに至るまでに描かれた主人公の地獄のような苦しみ、さまざまな人間の恐ろしさに、読み終わった後もショックが抜けない状態です。

差別はどんな理由があってもいけないこと。

この作品を通じて、すべての人が正しく差別について理解するべきだと感じました。
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